大平原のホルトバージをしばらく歩き、小雨の中エゲルに着く。道をたずねたら、たまたま英文の学生で、女子寮のベッドを提供してくれた。

少し感傷的な別れを惜しんで、再会を約束して、列車に乗りこんだ後、ユーレイルパスを失くしたことに気づき、エンツォの家に戻ったが、かえるのお守りもないことだし、出てこない。あまりがっかりしない。ただ、エンツォに恥ずかしい。夕刻、デブレツェンに…

エンツォは、女の子とのつきあい方は知っているようだが、もてなし方は知らないようなので、酒を飲みながらおしゃべりをする。夜は、エンツォの友達の家でパーティ。みんな大学生で、兵役時代の友人とのこと。16日にアメリカ留学の通知が来たシャニーも手続…

ホームに見送りに来たシャニーが、ブガツの人形をくれたので、かえるのお守りをあげてしまった。ブダペシュトで迎えに来てくれたエンツォは、神経質そうで、早口の英語を話す。とっつきにくそうでどうしようかと思ったが、遊園地やレストランに行くうちに緊…

アグネシュの友達のコトと4人で、セゲドを案内してもらう。シャニーの奥さんのマグディは博物館員で、いろいろな所で顔がきき、どこでもフリーパス。映画を見、美術館に行って、暖かいもてなしを受けていると、涙が出てきてしまった。夜は手料理のもてなしを…

ペンションを出て、市街へ。通り中に国旗が翻っているのは何事だろうと思っていると、声をかけられ、今日は独立記念日であり、しかも初めての祝日だという。これまで、ハンガリーの記念日は平日、ソ連の記念日が祝日だったという。初めて'ペレストロイカ'を…

相変わらず満員のユーゴからの列車ではちょっとしたハプニングがあった。インフレのため、切符代の追加をオーストリア側が請求して、口論になる。パスポートの不備で、男の子が途中で降ろされる。そんなこんなでウィーンに着き、すぐビザを取りに行った。恨…

ハンガリーのビザを取るベク大使館へ行くと、ドルの現金しか受け取らぬという。トラベラーズ・チェックのドルへの換金は、東側では出来ない。日本大使館まで行ったが、矢張り、無理。一瞬泣きたくなった。ウィーンへ帰るしかあるまい。切符代としてディナー…

朝方ベオグラードへ。汚い、というのが第一印象。それから、とんでもないインフレ。トイレに入るのに500ディナール（多分20円か30円）。バスで郊外のユースに行くと、これはまた意外なほど近代的な建物。午後から街に出る。'いい加減'とか'だらしない'という…

すっかり忘れていた！！ヨーロッパでは、週末は、どんな種類の機関も動かない。ハンガリーのビザを取るには、大使館か、旅行社のイブスしかない。万一の望みをかけてイブスへ行くが休み。これから宿を探す気にはなれない。ビザのいらないユーゴへ先に行くこ…

朝ウィーンに発つ。車窓からのながめは、ウィーンに近づくにつれ優雅になるが、カメラの調子が悪い。ウィーンで、すぐにカメラ屋に飛び込んだが、扱い方がわからないらしい。それにしても、ウィーンは、久しぶりの、都会らしい華を感じさせる街。ユースにあ…

アルテ、ノイエといった有名な美術館には気がのらず、小じんまりしたレンバッハでカンディンスキー、クレーなどを見る。昼は市場の野外カフェで、市民にまじってビールを飲む。最小サイズでも日本の大ジョッキほどもある。通りでパフォーマンスをしていたお…

ハンブルクを経て夜行でミュンヘンへ。 早朝ミュンヘンに着く。ハンブルクで怖い思いをしたせいか、うなされた。早朝雨の音を聞いたような気がする。'歩き方'の最初に載っていた駅前の宿泊施設へ。安くて清潔。同室は日本人ばかり。緊張がゆるんで一日ぼんや…

夜行で朝コペンハーゲンについた。オスロのあの整然とした街並に比べるとコペンは雑然としている。海沿いを通って人魚姫の像へ。この早朝、なんとJapanese boysがしきりにシャッターを押している...。ヨーロッパに残存する唯一のロシア正教の教会も閉鎖され…

昼まで泥のように眠り、ユトランドの最北端を見ようと思って列車へ。結局、私鉄に乗らなければ無理らしく断念。ホテル代が惜しかったので、夜中、支線を乗りつぐ。昼間だったら北海が見られたのだけど。

フィルムの巻き戻しをとちって、大切な36枚がおしゃか。気をとり直してお散歩に。午後からヨーテボリへと列車に乗った。快晴。ヨーテボリで電車をつかまえそこね、デンマーク行のボートを2時間待つことに...。最終目的地のオルボーに着いたのは夜の11時30分…

フィヨルドを見るために支線に乗る。ノルウェーは、田舎でもちっとも田舎じみた感じはなく、庭は整い、窓辺には花があり、通りをゆく人も身ぎれいである。ベルゲンでは夜立ち寄った教会で、図らずもミサのリハを聞くことになり感涙。夜行でオスロに戻る。北…

朝着いてそのままベルゲンへ向かう列車へ。中でアメリカ人のロイと知りあった。途中の雪原は神々しいほどに美しかった。ヴォスで降りて、ユースへ。

ストックホルムは北欧第一の都会。その分人扱いも都会風。ヒールのある靴に疲れ果て、安い靴を探そうにも物価高で容易ならず。バーゲンで6,000円もした！市場で果物を買うこと、教会で休息することをおぼえる。街は美しい。そのまま夜行でストックホルムから…

小雨の中、街を歩いた後、列車でトゥルクへ。駅で日本人の男の子と知り合い、一緒にシリア・ラインに乗った。無料のキャビンはバック・パッカーで一杯。