「あなたと共に、行けるところまで」

ネコソギラジカル (上) 十三階段 (講談社ノベルス)ネコソギラジカル 上 十三階段』西尾維新著、講談社、02/2005

この「戯言」を一年待ってた。相変わらず炸裂してるし。走ってるし。
相変わらず、うだうだ、言ってるし。

西尾維新の何に反応していたかというと、それは「僕はここにいていいんでしょうか」ってことだったような気がする。「僕は生きていていいんでしょうか」というのとは違う。「僕といると、君まで不幸になってしまう。だから、僕から遠いところで幸せになってほしい」みたいな。わかるし、その気持ち。

だから、いーたんがいつどうやって「僕なんか」を卒業して自分から他人と関わっていくようになるかを見たかったし、いーたんが背負っている過去の業なんて比喩的な問題に過ぎないのかと思っていたのだが...。

そうは問屋がおろさない西尾維新。主人公の「ぼく」は、彼が愛するもの/彼を愛するもの全てを巻き込んで、これからおぞましい過去と対峙せざるを得ないらしい。
いーたん、お前はいったいどんな極悪非道な人生を生きてきたんだ!あたしはお前をずっと好きでいられるのか?地獄の底までついていけるのか。あ、それでも、それがどんなに無残な話であっても、あたしは、お前の話す「壮大な物語」を聞きたい。

血の海に佇む"りすか"も悪くないけど、やっぱりこのシリーズが好きだ。しっかしこの登場人物の数の多さはどうよ。しかもこれがみんな女は美人だってんだからてーへんだ。完結したら人物図鑑を出すつもりだな、講談社。買わんぞ!買うもんか。いや、買うかもしれないかも。

それより、西尾維新を東京に輸出して。