面白い、というのは惹きつけられる。とっても頭がよくて魅力的な友人が、サリン事件が起きる前に、「ああいえば上祐」のおっかけをしようとしたことがある。あそこまで極端であれば「自分はそんな馬鹿な真似はしない」と言えるけれども、私の場合、面白い、魅力的だという理由で流される場面はたくさんある*1。逆に、自分が一応は踏みとどまっているときに「面白いからいいじゃない」という意見が周囲で圧倒的だと、不愉快を通り越して怖い。大学時代、たまたま一緒になった集団で、「歴史の勉強なんて必要ないよ」とある女の子が言い出し、皆(ほとんど大学生だった)が同調したときはとても心細かった。ここでちゃんと、周囲に説明できなくてはならないのだが。

別の話。学歴に極端なコンプレックスを抱える男性はちょっと苦手だ。しかし、私が美人に頼られると毎度へろへろになってしまうのは、多分、容姿に対するコンプレックスの裏返しだ。コンプレックスに負けるのが嫌なばかりに、コンプレックスを刺激する場所にわざわざ出かけていくのだ。極端で無駄な努力かも。という話をタクシーの運転手さんにしたところ、「いやー、今までそんな話は聞いたことがない*2」と一蹴された。

*1:面白い男に篭絡されやすいが、貢ぐ前に正気になる

*2:「結婚してないせいかなあ」とも言われた