三日目

今日も早起きして教習所。今日の教官も初めて見る方(まだ実技二日目なので、当たり前とも言える)。乗ってみてしばらくしてわかったのだが、この先生は、運転に関して、手や口があまり出ない。かなり問題がある場合だけ横から修正が入る。「あ、割と任せてくれてるんだな」と思うとリラックスするのが不思議だ。気のせいか、運転もスムーズになったような...。緩いカーブは、思っているよりも全然、ハンドルを回さなくて済むことが実感としてわかった。

ちょっと自信がついたところで、2限目はこれまた新しい教官。年の頃が同じくらいかなあ。ちょっと親近感がわく。がしかし、結構プレッシャーをかけるタイプの人であることが徐々にわかりはじめる。昨日の教官から「頭で考えるな」とうるさく言われたせいか、動作の言語化を遮断していたところに、この教官は、徹底的に言葉で説明させる。「曲る場合、ハンドルを切り始めるのはどのあたりからですか?」とか。「今、右に寄りすぎましたよね。どうしてですか?」とか。どうしてなのかしら?

とか思い始めたら、ウィンカーを出すときの操作が、突然わからなくなる。「今、変なことしましたよね」「あっ。怖いなあ」などの言葉に追いこまれつつ、「今のは誰が悪いんですか?」「私です」の繰り返しに、マゾ心がくすぐられるこの快感。責められて反感を感じるか、嬉しくなってしまうかは、支配と依存の気配の差だ、とかいうことを考えながらでも、車の運転はできるわけだ。

少し言い方は嫌味っぽいけれど、質問はウェルカムな感じだったので、一度試してみたかった、ハンドルがどこまで回るかを試させてもらう。1回転半。私の場合、回している最中に、60度の感覚がずれてきてしまうので、回す練習も何回か。それから、ハンドルを正位置に戻したとき、微妙に右に下がる癖があるようなので、それは今後気をつけることにする。

アクセルやブレーキはどこまで急に踏めるのかも試してみたいが、これは実際にやるわけにいかないんだろうなあ。「最悪の事態」の振れ幅を確認してから動く習慣なのだが。(11/19)