ゴシップガール〈4〉バレンタインにそわそわ篇』セシリー・V・Z著、鹿田昌美訳、ブックデザイン:鈴木成一デザイン室、Cover photography copyright:Hubie Frowein、ソニー・マガジンズ、03/2006

ニューヨークのセレブなお嬢さま方の学園話。2年ぶりの新刊。とりあえずキャラ紹介。この巻では、大学の早期入学許可が下りるかどうかで皆やきもきしている。主役はセリーナなんだけど、頭が良くて美人なのに思い込み激しすぎのブレアが次に何をしでかすかから、このところ目が離せない。たまに深い。小説の中で「プラズマテレビ」という単語を見たのはこれが初めて。ブランド名満載。そういえば「ドゥ・ラ・メール」を知ったのもこのシリーズだったっけ。

  • セリーナ★S ヴァンダーウッドセン家の娘 クールでいけてる女の子
  • ブレア★B ウォルドーフ家の娘。現実的かつ夢見がちなロマンチスト
  • ネイト★N アーチボルト家の一人息子。ビューティフルな優柔不断男
  • チャック★C バス家の息子。スケベなナルシスト
  • ジェニー★J ネイトのガールフレンド。セリーナにあこがれる一般人
  • ダン★D セリーナに片思いしていた詩人チックな男子。ジェニーの兄
  • ヴァネッサ★V 夢は映画監督!のアウトローな一般人女子
  • アーロン★A ブレアの義理の弟、ファンキーなナイスガイ

...わたしが自分の人生の主演女優だったら−ブレアはいつもそんな想像をしている(B)
...ブレアは、他人のためにいいことをすると、いつもあとから後悔する(B)
...ダンはものすごく繊細だ。この手のことで、不安感からふさぎこみ状態に陥ってもおかしくない。そうなると、部屋に鍵をかけて閉じこもり、自動車事故で死ぬ、みたいな詩をつづりはじめたりするのだ(D)
...表に出ると、セリーナがカシミアのミトンをはめた手を上げるやいなや、14丁目西を走っていたタクシーが4台、タイヤをきしませて急停車し、クラクションを鳴らして気を引こうとした。...ね、美しすぎるって大変でしょ?(S)
...サイズの小さい服を買うのは、別にめずらしくもないことだ。...そう、これが向上心ショッピング
...どこか、おっぱいにみんなの注目が集まらない世界に行けたらいいだろうな。...地球じゃない惑星とか?(J)
...「あまり寝ていなかったんです。疲れていて緊張していて、おトイレにもすごく行きたくて。面接官に『あなた自身についてきかせてください』と言われると、言うことをきちんと考えないうちに、暴露しちゃってたんです。わたしのパパがゲイで、ママは気色悪い太った赤ら顔の男と再婚しようとしていて、その男にはドレッドヘアのうっとうしい十代の息子がいて...それからわたし、ボーイフレンドのネイトに無視されていることも話しました。そのあと面接官に、最近どんな本を読みましたか、ときかれたんですけど、一冊も題名が浮かばなかったんです。泣き出してしまいました。それから、面接の最後に、彼にキスしちゃったんです」(B)
...ファッション・ショウの浮かれたバイブレーションは気に入っている。ロックコンサートにいるみたいで。でも、とにかくインチキくさい感じがする。みんながごっそり集まった理由が、服を見るためだなんて(A)
...ダンは、バーのカウンターにひとりでつっ立って、カクテルを飲んでいた。<レッドブル>になんとかいうものが入っているらしいが、味はずばり乳児用アスピリンだ(D)
...「それ、馬用の鎮静剤なの。以前飲んだことがあるわ。半錠でべつの惑星に飛べるわよ、保証する」(G)
...ジェニーの部屋にはシングルサイズのベッドしかないけれど、ぜったいにエリーズといっしょに寝たくはない。だってエリーズはこんなにも......欲情してるし、何をするか予想がつかないから。...もう実験はたくさん。ジェニーに言わせれば、新境地の開拓って、いわれているほどおもしろくもなんともない(J)
...「ねえ、リハビリってどうやって入るの?申し込めばいいだけ?それとも誰かに送り込んでもらわなきゃだめ?」クロゼットの扉の裏にある鏡で、自分を見た。刈り込んだ髪と青白い顔。じゅうぶんヘロイン中毒に見える。絶対に入所を認めてくれるはずだ...主演女優にとって、これ以上に素敵なカムバックのしかたが、ある?リフレッシュして若返って、ついでにハンサムな主演男優が隣にいるのよ!(B)
...スカースデールに隠れて、一度も電話しなかったアーロンに、セリーナは百万とおりの言葉を使って、罪の意識を抱かせることだってできた。でもセリーナほど飄々とした女の子は、そんなことはしない。セリーナは本当にスケールが大きい。アーロンが彼女を手放さなければいけないのは、それも理由だ。彼女ほどきらきら輝いているひとにつり合おうなんて、とてつもなく骨の折れることだ(A)