よく晴れた朝。やっとの思いで起きて、近所の斎場で告別式。知人の奥様が亡くなられたため。長らく入院なさっていたことは聞いていた。葬儀に出向くということは、故人なりその近親者とそれなりに付き合いがあることが前提なのだが、近年少しずつ増えてきた葬式に、義理だけで出向いたという記憶はあまりない。元々近くなる要素があった人だけが、亡くなったときに「縁を深くするために来てください」と差し招いている感じがある。変な感想だけれど。そういえば、先頃知人が出産した際、彼女の仲良しの従兄弟のお父さんが、やはり、長い闘病生活を経て亡くなった。死ぬということは、断ち切るということだけではなく、繋ぐという意味もあるように思えてきた今日この頃。突然の死には、そんな柔らかな側面はないのかもしれないが。

帰るついでに、東京都現代美術館に寄ってみる。ただし、今日の目的は美術展ではなく、美術図書室(http://motlib.opac.jp/)とレストラン。いつも、企画展に駆け込むばかりでゆっくり図書室を見学したことがなかったので、今日こそはと思って。新刊が即入荷するわけではないけれど、ビジュアル系の本や評論をまとめてただ読みするには有り難い場所なのだ。ちなみに、一番充実しているのは多分展覧会のカタログ類。空調は効いてるし、人はいないし、レストランも喫茶コーナーもあるし、のんびりするにはもってこい。歩いて10分だから、来る気があれば毎日だって来れるんだけども。今日の収穫は、畠山直哉の『ライム・ワークス』。石灰石の鉱山と工場を写したもの。モチーフだけでぐっと来る。早速買おうと思ったら、軒並み品切れ。アマゾンでは足元を見た高値が...。地道に探すことにしよう。

図書室の隣のレストランは、内装はいまいちだけど、味はまあまあ。窓際の居心地のよい席で、人がいないのをいいことに、ここでも1時間半ばかし時間を費やしてしまった。

ぼちぼち連休の疲れが出てきて、おうちに帰ってからはお昼寝。仕事もせず、図書館にも行かず、ぐだぐだしている間に一日終わる。