「しっかりしろよ! とがめにはまだ、やらなくちゃいけないことがあるだろう!」
「やらなくてはいけないこと、か.......」
とがめはゆっくりと目を閉じ、薄く笑う。

......

「たったひとり、家族を殺され、家を滅ぼされた恨みのために戦ってきたが......そなたとこれまで旅をして、わたしは初めて気付かされた......わたしのやってきたことは、本当は何の意味もないのではないかと......」
「お笑い種だ......本当の幸せとは、過去を振り向くことではなく、誰かと共に、新たな命をはぐくむことにあると......前に向かって共に歩むことだと、そんなことにさえわたしはこれまで気付かなかったのだ......」
「二十年間、孤独にこの道を歩んできたわたしだが......出会ってたかが半年のそなたに、わたしのほうこそ教えられた......人はどう生きるべきなのかを」

これ、すべてギャグ。ははは、そうこなくっちゃ。『刀語 第六話 双刀・鎚(ソウトウ・カナヅチ) (講談社BOX)』読了。しかし、七花のような(筋肉質で背の高い、ぼさぼさ頭の、上半身はだかにはかま姿の青年)下僕を持つなんて、とがめちゃん、趣味よすぎ。

世界屠畜紀行』読了。次は『築地』が控えている。