曇った鏡

アジア系の外国人女性と接するとき、ほとんど化粧っ気のない素肌がぴかぴかなのに驚くことがある。目鼻立ちの美しさはともかく、ちゃんと自分で料理して、高い化粧品なんか使ってないかもしれないけれど、朝な夕なにきちんとお手入れしてるんだろうな、という美しさだ。

自堕落な生活というものがそんなに素敵なものでないことは、自分の肌を見ればよくわかる。やりたいことしかやらないということは、いつのまにか、楽な方に流れていることと同じになってしまった。犠牲というほど大げさでなくても、何か一つ禁欲するということを知っていれば、こういう肌にはならないだろう。

先々週、バイトの面接で知り合った女性からメールをいただく。先週二次面接があったそうな。つまり私は一次面接をクリアできなかったということか。前途多難だわ。

でもメールをもらったことは嬉しい。働いてるって言ってたけど、院生もやってると書いてある。結婚もしたばかりのようだし。忙しくて穏やかでリズムのある生活をしていそうな。

ばりばりにお化粧した女の人も好きだけれど、化粧っ気のあまりなかった彼女のことを思い出しながら我が身を振り返ってみた。そこに立っているのは