くず湯がどこかに一袋残っていたはずだが...。

ノートPCをあんかがわりに膝に載せて、グランプリ・シリーズフランス大会を観戦。美姫ちゃん、やっと「これで4回転が跳べれば」っていう状況になってきましたね。最初のジャンプで失敗したせいか、流れが途切れてしまって、スケート・アメリカで滑った時よりも感情移入しにくかったけれど、その後立て直したのは立派。

しかし、何と言ってもやっぱり、今回の圧巻はキム・ヨナちゃん。いったんリンクに出れば、清楚にも妖艶にも変化するその演技を見ていると、この子にはどれだけ引き出しがあるのだろう、と感嘆する。彼女はそのうち、フィギュアスケートの選手という枠を超えて、韓国を代表する名花に成長するのではないか。長い手足。衣裳もプログラムもよく似合っていた。この人が出てくる前の韓国の選手というと、誰も思い浮かぶ人がいないのだが、やっと土壌が育ったということか。個人的には、真央ちゃんよりもこちらだなあ。

ジョアニー・ロシェットは、今回のショート・プログラムは結構好きだった。音楽はジミ・ヘンドリックスだとか。フランスの選手は、バタ臭いポップスや電子音楽のプログラム曲が多い、というイメージがあって、カナダの代表とはいえフランス系のロシェットも、こういう古めかしいロックがなぜかよく似合うなあ、と思ったことだった。フリーの尋常じゃない崩れ方は残念だった。

今回見られなかった男子は、大物で出てたのはジュベールだけだったみたい。サンデュを今シーズン、まだ見てないなあ。来週のロシア大会こそは。テレビ朝日が「なんだかよくわからない選手だから、間引いちゃえ」という判断を下しませんように。

一昔前は、日本勢の売りはジャンプ「のみ」だったのが、ここに来て安藤美姫高橋大輔も、ステップで名を馳せるようになってきたのが、観る側としては嬉しい。スピンよりはステップとスパイラルが好きなので。それにしても、毎週のようにフィギュアスケートを観られるというのは(何やかにや言っても)贅沢なことだ。

<追記>さっき、フランス大会の男子シングルを再放送していたので、一通り観ることができた。会心ジュベールを見るのは、すごく久しぶりかも。しかし、相変わらず「マトリックス」路線から変わってないのね。普通に、王子様コスチュームで滑ってくれる日は来ないのだろうか。