雲取山登山(計画編)

とりあえずどこか近場で山登りしたい、ということで、雲取山に決定。まあ以前から一度登ってみようと思っていたことではある。去年の秋に登った両神山の姉妹編のようなもの。

ただ、今まで、雲取山秩父側の三峰神社から登るものと漠然と考えていたのを、「奥多摩側から登ってみる手もあるな」と別のルートも視野に入るようになったのは、五月の連休の際、奥多摩側の登山口の基点となるあたりを、父とドライブがてら通ったから。秩父一辺倒だった私の「東京近郊登山」のための土地鑑が、そのときちょっと広がったのだ。さらに、富士登山で長時間登山(なんてものがあるのかどうか知らないが)の面白さにちょっと目覚めたので、それこそ以前は思いもしなかった「奥多摩秩父縦走プラン」が浮上、ネットで資料をあさり始める。

雲取山荘その他のサイトによると、奥多摩秩父の縦走は12時間程度はかかる模様。夜明け前から日の落ちる頃までと考えれば、日帰りも可能な距離。しかし、私は超スローペースでしか登れないし、登り口と降り口が違う今回の場合、車で登山口に乗りつけるわけにもいかない。登山口までの交通を公共交通機関に頼るとなると、一日の行動範囲は、バスの時間帯に縛られることになる。今回はどこかの山小屋に泊まるしかない。富士のときのような夜間登山を試すわけにもいかない。初心者の単独かつ安全な夜間登山が保証されているのは、富士山だけの特殊事情である。

ということで、宿泊地探し。雲取山近くの雲取山荘が、この場合最も一般的。改装してからまだ日にちが浅く、利用者の評判もいいようだ。山小屋ではないが、三峰神社の宿坊「興雲閣」も、三峰神社から登り始めるならば候補のうち。もう一つ、山梨側の登山口に「三条の湯」という、温泉(鉱泉)兼山小屋がある。温泉にはさほど興味はないが、宿泊地にお風呂があるのは有難い。でも、大勢の人たちと一緒に入浴ってのは私は苦手なので、その辺りがどうなのか。

「三条の湯」へのアクセスルートは、雲取山から下山してくるのでなければ、奥多摩湖の脇を走る国道411号から後山林道を経由して到着するというもの。この後山林道、普段なら車で入れるので、車を利用すれば、歩く時間は3、40分しか要しない。車がなければ、最寄のバス停から10キロ3時間の歩きが待ち構えている。車の人には困ったことに、先日の台風の影響で、林道後山線は車両通行止め。ということは、車でこのルートを目指す人たちは、しばらく入ってこれないわけだ。宿泊者は普通より少ないはず、と思って電話をかけてみると、連休中もまだ余裕があるという。といっても、紅葉の時期と比較すると、今はもともとそんなに混まないらしいのだが。そういえば去年両神山でも「なんでこんな時期に」って言われたっけ。

好都合。天気その他諸事情を考慮して、9月22日に予約を入れる。翌日は夜明け前から縦走チャレンジだ。決行。