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他の方のレポートを見ても、どんなことに詳しいかについては、どうやらいい加減なようだ。それにしても、やな託宣だ。17歳の小娘のように自己主張の激しい、周囲から浮きやすい40女。うへー。
友人ががむしゃらにバイトに励んでいるので、もしや離婚?と思って尋ねてみたら、商売を始めたいそうだ。まあ、根が関西商人だからなあ。「結婚は打算」と言い切れるようになって、明るさを取り戻したようだ。再始動だね。たまさか吐き出すように棘のある言葉を口にすることがあって、そういうときは、「別れる経済力がないばかりにこのまま腐っちまうのかな」と思っていたものだ。
しかし、元気なときは元気ななりに、元気じゃないときは元気じゃないなりに、話をした後は、微妙に自分を否定されたような感じがするので、後味は必ずしも良くない。「たとえ離れてしまうにしても、そいつがそいつである」ということでは信頼しているけれど、平行線のまま、しかも断固としてお互い譲らないところがある。まあ、表面は適当に流して腹の中でほくそえむほどの優越感はなく、そこまで他人行儀でもない。

「どうせ、私は変わった女よ」と、於初は思った。相手を嫌うのなら、優越した立場で嫌いたい。イーヴンな関係で嫌い合うのは、なんだか後味がよくない。それで於初は、源太郎に先んじて、自分で自分を閉じた。「どうせ私は、変わった女よ」と。

いつか、王子様が現れる。王子様は、白馬にではなく、仕事を持ってやって来る。王子様にしか持ち出せない、大きな仕事を持って......。
その仕事そのものが、王子様かもしれない。仕事を持って来る男は、王子様の使者でしかないかもしれない。

依頼主の男達は、依頼するだけで、イメージが出来ない。ただ、「これは自分の所有物である」という頑さだけを維持している。やっとの思いで、「自分は真冬の構想するものがイメージ出来ていない」ということを理解して、それを「真冬の説明のしかたが悪いからだ」という形で受け入れる。やっと訪れた「平和」は、「なーんだ、そうか。君が悪いんだ。もう少し親切に説明してくれなくちゃ」という、噴飯ものの「一致」だった。

「自由を謳歌するとはこういうことなのか」と、真冬は、雲の上で理解した。「もう自分は、ややこしいオヤジ達の言うこととは無縁でいられるのだ」と。

橋本治は、分かりすぎていて笑えるほどだ。『』。装画=宮崎進「不安な人」。