ワイン続きの勢いをかって、ココ・ファーム・ワイナリーの収穫祭&館林美術館に行こうと思っていたのだが、もうなんだかふらふら。お天気悪いし。図書館に9冊も予約本が届いちゃってるし。収穫祭はあきらめて(知人へのお届け物は別バージョンで行くことにして)、とりあえず今日中に3冊は図書館に運ばなくては。以下、『書店はタイムマシーン―桜庭一樹読書日記』より、書き抜き。桜庭一樹も変だが、周りの編集者もたいがいに可笑しい。西村しのぶとつーじぃみたい。

  • (本を読む女は)モテないじゃなくて......えーっと、部屋が狭い?
  • 作家が世界をお好み焼きみたいにホイヤーッとひっくり返してくれる!
  • (人気があるからって敬遠せずに、アーヴィングをもっと読もう......)
  • 日本のどこかの、本屋のどこかに、あの本はある。気位が高く、おまえなんかにはわからないよ、と全身で吠えかかってくるような野蛮な本。
  • いけない、コンラッドを隠さなきゃ。それか、罪もないK島氏をとりあえず殴るか頚動脈をキュッと押すかして、意識を途切れさせるか......
  • 「明日の東スポの見出しが<桜庭和志直木賞!?>だったらいいなー」と予言したり。
  • こんな数のカメラが、つぎに向けられる日がくるとしたら、人を殺した時だろう、とふと思う。
  • 母と祖母が、先月から着物を買い続けている気がする。財布は大丈夫だろうか......。
  • わたしはこの何年か、すごくがんばったし、すごく急いだつもりだったけれど、しかし「宇山日出臣」という人に間に合わなかった。
  • この本を閉じると、わたしたちは人生という妻のもとに戻る。しかし、それは本当に妻なのだろうか。芸術あるいは書物は愛人なのだろうか。本のほうが、それこそ本妻ではないだろうか。(引用の引用)

本が友だち、というほどの読書量はなかったけれど、書評本はまさに、友だちがわりだった。こんな友だち、欲しかったな。桜庭一樹の本でのベスト3は、今のところ『赤朽葉家の伝説』『荒野』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet』。『私の男』も悪くはないけど(「おとぅさーん」の小さな「ぅ」が利いてるよね)、少しあざとすぎる気が。森絵都の『風に舞いあがるビニールシート』を読んだときもそんな感じだった。今回の本を読んでいて、もともと家の歴史系が好きなんだなあ、とわかった。それから、新潮クレスト・ブックスの読破率が高いことも。『ウォーターランド (新潮クレスト・ブックス)』の脳内キャスティングをした編集さん、岡田准一蒼井優カップリングを予言してたか。

ジャック・バーンズ(モテモテ主人公)は、岡田准一。お嬢アリス(ジャックの母で、流しの刺青師)は小泉今日子。レズリー(魔人)は夏木マリイングリッド・モエ(ジャックの初恋の少女)が蒼井優で、マシャード夫人(誰だっけ? 忘れた)が、樹木希林......

あと、書くものと実生活の変態度の相関について。P.K.ディックは実生活もはちゃめちゃだったが、ジャック・ケッチャムは良き家庭人に違いない!とか。「いまでこそいっぱしの文豪面してますけど、あの人が変態だった頃のことは私忘れませんよ」というのは、イアン・マキューアンについて。しまった。『アムステルダム (新潮文庫)』以前も読まなきゃ。映画の『つぐない [DVD]』は貧乳のキーラ・ナイトレイが絶美だったこともあって、マキューアンも映像化すれば、こんなに美しくなるのねえ、とは思ったけれど、あの話って、結局、作家になった妹の想像っていう設定だったわけで、「俺のことを、女中の息子だって見下してたんだろう!」みたいなことを、あの妹は、想像の中で自分の想い人に言わせていたんだなあ、と思った。原作はやっぱり、マキューアンらしく嫌な小説に違いない、とか思ったのだった(でも読んでない)。

ラクをしないと成果は出ない』から、「To Doリスト」より、「やらないことリスト」が重要ってのは、初めて読んだかも。「理想の生き方とは、死ぬまでフローがあること」「「則やる」ことが、大勢から抜きん出るためのもっとも確実な方法」「出欠を迷うイベントには行かない」「アウトプットしないものはインプットしない」「「本格的に勉強したい」分野の仕事を引き受ける」「プロになるには、そのことに1万時間を費やすべき」「専門家になるためのインプットは青天井ではなく、300冊が目安になる」あたりが、私向き。「ドタキャンのためのルール」も読んで納得。しかし、何でも身銭を切って、っていう生活は、今はできない(本も買ってない)。貯金や株式投資より、フローが続くための自己投資が大事、ってのは心強いお言葉。お金を増やすという目的ではなく、「損をしていろいろ体感する」ことと「株式会社から提供される会社情報がどんなものかチェックする」という意味では、やっぱり株もちょっとは手を出さずばなるまいが。

夕方から、割引があると信じて映画館に出かけたら、今日は該当日ではないとのこと。なんで勘違いしてたのか、腑に落ちない。仕方なく帰って来た。でもそれでよかったかも。今シーズン初の浅田真央ちゃんをチェックできたので。ステップは、去年にも増して美しい。ため息が出るほど。ジャンプは悲惨。真央ちゃんにいったい何が起こっているのか。SPの「月の光」は編曲がいまいち。FSで使われている「仮面舞踏会」は、曲調がずっと同じで、曲による盛り上がりもないため、観客の集中を途切れさせないためには、完成度の高いノーミスの演技が必要になる。「浅田真央らしく、正統かつ小手先では真似できない演技」のために、いろいろ犠牲が多いんじゃないか、と感じる。滑ることがいまいち楽しそうじゃないのが心配だけど、そういう時期もあるんでしょう。自分への要求が高そうだから。応援してます。

ロシェットが、今の女子シングルでは一番の「大人の色気」の持ち主ということになるのかな。美しくなりましたね。アジアの「妖精系」に負けず、頑張ってほしいものだ。久しぶりに(時間調整だったのかな)グルジアゲデバニシビリちゃんにも再会。練習、ちゃんとできるような状況なんだろうか。心配。

小塚崇彦君、フリーの滑りを初めて見た。ステップ、ゆらぎがあって目に心地よかった。おくてそうな外見が、「ロミオとジュリエット」によくお似合い。優勝したパトリック・チャンの、携帯に女の子のアドレスがいっぱい入ってそうな雰囲気とは好対照。一年経つと、新人が出てきてしまういずこも厳しい世界。早く織田信成君と再会したいな。