公衆電話からの着信を取ったら、おじいさんからの食事の誘いだった。「ちょっと忙しいので」とお断りしたのに、「じゃあ何日が空いてるの」と引き下がらない。ちょっと顔見知りだってくらいで、食事なんか誘うか? とイライラしつつ、目上の人にあまり強いことも言えない。どう考えても「おとなしそう、言うこと聞きそう」の勘違い組。あたしのターゲットは50代なのに、どうしてアラウンド70としかこのところ飯を食っていないのか(仲良しのおじさんたちも含めて)? 情けなくて涙ちょちょぎれそう。あ、なんか、自分の中で、50代がもう「若い」という認識になりつつある。慣れと願望は恐ろしい。
仲良しの年上の女性に断る算段を相談してみたが、笑い転げるばかりで有益な情報をいただけなかった。「それはあなたが、丸くなったってことなのよ。5年前からは想像できないわよ」とおっしゃいますが、全くタイプじゃなく暇で図々しい男の誘いだけは、昔からあったんですよ。かくなる上は、俳句のおじさんに相談してみることにしよう。
友人の友人が老人ホームに勤めているとのことで、そこでは「なんとかさんの隣の席は、ワシが座るんじゃ」みたいな争いが日夜繰り広げられているらしい。目から鱗だったという。私だって、最初聞いたときには驚きましたよ...。あの頃はまだ、50代以上の人々なんて、仮想世界の住民でしたもん。今年はもう、年賀欠礼状が5通も届いているよ...。
相手に失礼をするには、やっぱりそれなりの道のりがあるんだよな、と思いつつ、失礼なことをさせないためには、意思表示をはっきりする機会を与えてあげるべきかな、と思いました。なんでそこまで、こっちが配慮してやんなくちゃならないかはともかくとして。