これからまだ仕事だっていうのに、やっと入手した『一緒に遭難したい人2』(ISBN:4063375625)を我慢しきれずに読んでしまった。だーってさあ、机の上につっぷして仮眠を取っただけで朝早くから出かけたのに、結果的には子どものおつかいになっちゃうし、国会図書館に籠ろうと思ったら定休日だし、話聞かなきゃならない人は電話よこさないし、都立図書館で、服を汚さないようにおうどんをあきらめてxxxを食べたら大ハズレだし、帰りのタクシーは道に迷って600円も高くついちゃうし。

想定値を大幅にはみ出した無駄は、気分をブルーにするわね。

あーでも、読んだら気分が良くなった。西村しのぶって、オリジナルだよね。あたしが知らないだけかもしれないけど、「西村しのぶ風」の別の人のマンガって、これまで読んだことないや。女のひとが豪気でピュアで賢くて。巷で出てる「メンター本」なんか読んでられるかいってなもんだ。

この2巻では、東京を闊歩するキリエとエイコが見られて、ちょっと得した感じ。三流広告のモデルのアルバイトをしたかと思ったら、日焼け止め塗りまくりで土方もするっと。でも原稿料がせっかくたくさん入ったのに、エイコとマキちゃんにぴったりの出物を見つけてすっからかんになっちゃうキリエって、相変わらず間抜けでいいやつ。O.ヘンリーのプレゼントの話みたい。

人間の格の高さや「志」ってなんなんだろうねえ。と15分で読み終えて満足の吐息をもらしつつ考える。今日は、ゆったり、おっとりした私ではなかったなあ。でも、読み終わったらそういう自分が少し戻ってきたことに感謝しつつ。

さて、仕事に戻ろう。

P.S. 都立中央図書館には、「闘病記文庫」ができてました。 http://www.library.metro.tokyo.jp/1n/index.html
その2 「満足の吐息を漏らす」って、ネット上ではかなり色がついてるのね。