私はどこにも立っていない

これで、毎日本を3冊読まないと生きていけない、とか、カード破産するまで買わずにおれない、とかいうのであればまだ申し開きができそうでもあるが、私はビョーキだったこともオタクだったこともない。芸術家や研究者にもなれなかった。逃げることだけは結構上手だったはずなのだが...。

足場がないことは、自己陶酔の種にはなる。しかし、足場がないくせに、がっちりと私を固定する捨てられない家具と本と(足の踏み場のない)部屋が、私の陶酔の邪魔をするのであった。