来年はきっと

富士スピードウェイで富士山を見たいなら、秋以降、しかも強風が吹いた翌日なんかがいいかもしれない。3度目の来訪にて、初めて富士山の雄姿を拝む。秋晴れ。ぴかぴか。つい手を合わせたくなる美しさ。

今日は、レースではなく「トヨタ・モータースポーツ・フェスティバル」が目的のサーキット入り。例によってお目当ては全日本F3安岡秀徒選手の出場するデモランとかトークイベントとか。なんやかんやで、1月に1度は安岡君の顔を見ているような。あたしのプライベートって...。

御殿場付近で渋滞に足を取られ、10:00過ぎにサーキットに到着すると、F1開催時の鈴鹿以外では考えられないような人ごみに迎えられる。公式発表3万200人。今年の鈴鹿の決勝の1/5〜1/6程度の人間が集まったわけだ。このうちどの程度がトヨタ関係者かはわからないが、新生富士スピードウェイに、トヨタモータースポーツに対する野望顕現といった感じ。

今季トヨタにF1初表彰台をもたらしたヤルノ・トゥルーリが“RVX−05”を駆って登場すると、場内大盛り上がり。鈴鹿で先月V10サウンドを聴いたばかりなのだけれど、富士スピードウェイのホームストレートの音響って、今更ながら素晴らしいね。細胞に沁みわたって余りある、残響と波動。素人をも翻弄する音だ。ホンダびいきだけど、ここでF1やるのもいいかなあ。

終戦までチャンピオンシップがもつれたフォーミュラ・トヨタの最終戦は、優勝はポイント2位の安部翼選手。年間チャンピオンは大嶋和也選手が獲得。お昼はTDPトヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)ドライバートークショーで、中嶋一貴選手の能弁に驚き、昼食は屋台で済ませ、Fニッポン・F3選手入り乱れての「オールスターフォーミュラトヨタカップ」で、Fシリーズを引退する服部尚貴選手との別れを惜しみ、やけに音のいいSUPER GTのデモレースが終わる頃には、すっかり陽も落ちて、車づくしの一日終了。目当ての選手の勝敗がかかっていなければ、サーキットというのは、こんなに弛緩して楽しめる場所である。

しかし、立派なサーキットはいいとして、輸送力については問題大あり。トヨタでももちろんその点はわかっているでしょうから、来年以降は徐々にカイゼンされていくんでしょう。今年のトルコGPって、もしかしてこんな感じだったのかしら。ふと考えたのだが、富士スピードウェイの富士山に対して、鈴鹿伊勢神宮が背後に控えている。信仰の対象になるような何かを、それぞれが持っているというのは、結構意味があるんじゃないかと思った。

帰途は、近所のゴルフ・トーナメントの関係もあってか、10km単位の渋滞と戦いながら浦安まで5時間。すいすい走る5時間とは疲れ方が違う。運転なさった方はきっとなおさら。毎度のことですが、お世話になりました。

安岡君は、走らないけれど今週はマカオGP観戦だとか。来年はきっと、走ってね。絶対だよ!とプレッシャーをかけつつ、おやすみなさい。