弥彦山〜長岡〜帰京(その2)

弥彦からの列車は新潟行き直通だったけれども、帰りの行程を考えると、長岡に出る方が好ましい。幸い、吉田から東三条行きへの接続があったので、そちらに乗り換える。東三条で、さらに長岡行きに乗り換え。ここから長岡までは、前日まさに、強風にあおられながら徐行運転で辿った路線である。一夜明けて、嵐は去りつつある。暖房の効いた列車内で、うつらうつらする幸せ。

長岡から10分後に出る電車は、途中で接続が切れてしまうので、一本遅らせることにして、かっこいい火焔型土器を見に、柳原分庁舎にある長岡市立科学博物館(http://www.museum.city.nagaoka.niigata.jp/)へ。ワンフロアだけながら、何を見ても珍しく(そもそも科学博物館自体あまり入ったことがないから)、楽しいのだった。動物の剥製をこんなにたくさん見たのは初めて。白鳥やオジロワシが大きくて驚いた。コノハズクは、あんなに小さいのにフクロウの顔をしているのが不思議だ。先の地震で壊れた文化財の修復風景の写真もあった。

博物館からの帰り道、あまりに空が青いので、何度も立ち止まって眺める。昨日から何度、立ち止まって空を眺めたことだろう。東京の空は、たとえ嵐の翌日でも、こんなに青くはない。

新潟よりも余程東京に近い感じのする(天気のせいか?)長岡の駅ビルで、スタバのスイーツを補充した後、結局は2本遅らせた列車に乗り込む。列車が山間部に入り込むにつれ、長岡では積もっていなかった雪に、再びお目見え。雪の中を流れる信濃川が、蒼く存在感を放つ。人の乗り込む気配に目を覚ますと、オレンジの人工灯に照らされて、駅からダイレクトにつながったスキー場が見えた。東京に帰る人たちが、日常の気配を運んでくる。旅の終わりのiPodの出番である。

上野に21:30頃帰着。地下鉄を乗り換えて帰宅。始終、風の中にいたような、長い旅の終わり。(01/11更新)