マクラーレンで来季ハミルトンとコンビを組むのは、コヴァライネンだそうだ。なんか彼は楽天的(というか能天気)な人みたいだから、結構うまく行くかも。というか、彼にしかこの役は務まらないような気がしてきた。正攻法でハミルトンの技術と人気に張り合うなんて、いかにも疲れそうじゃない。ロズベルグがウィリアムズに留まったのは、きっと正しい。ちょっと残念だけどね。

先輩からの依頼の件、基礎資料が郵送で届いたので、国会図書館に住宅地図のコピーを取りに行く。もっと簡単にオンラインで取る方法もあるかもしれないが(業界団体経由とか)、実際の様子のわからないことは、一度体験しといたほうがいい。20年以上にわたる国会図書館とのつきあいで、地図室に入室するのは初めて。ゼンリンのブルーマップで該当地域の都市計画用途地域名を確認し、ついでに都市計画専用の地図もチェックしてみる。結果芳しからず。後は自治体に直接聞くしかないな。

コピー受け取りのとき、財布がないことに気づき、「うわー」ってな感じで受付に問い合わせ。幸い、遺失物係に届いていた。ロッカー室に落ちていたのを守衛さんが見つけた由。10年前に館内で一度財布を置き忘れたことがあり(学生さんをたくさん連れてきていて気が散っている間に)、このときは出てこなかった。不心得な輩の手に落ちなくてよかった。なんか、紛失が日常茶飯事になってきた。笑えない。しかし、このところの発見率は10割。折にふれ賽銭を投じている深川不動尊の霊験あらたか。失せものの探しにご利益ありとは聞いたことがないのだが。

ちょっと時間がないけれども、国会議事堂前から乃木坂の国立新美術館へ移動して『フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展』。会期終了まであと2日あるとはいえ、明日は休みたいし、月曜の予定もよくわからない。「牛乳を注ぐ女」だけ見られればいいや、とのつもり。国立新美術館は2度目。好きになれないという評価が確定。併設の展覧会のラインナップがわけがわからない。市町村の多目的ホールじゃないんだから、金集めのためにどこにでも貸すのはよしてほしい。館内の雰囲気が、美術館というより観光地の感じ。同じように混んでいてざわついていても、上野はこういう雰囲気じゃないんだけど。傾向の違う展覧会を同じフロアで開くことで、傾向の違う客が無秩序に混ざってしまっているのかもしれない。それがなぜか気に障る。

フェルメール、見てよかった。照明の効果のせいかもしれないが、びっくりするほど色彩が鮮やかだった。400年も時間を経ているのに。「17世紀のオランダ風俗画」ということで、同時代のヤン・ステーンなどとモチーフは確かに共通だけれども、色彩は、フェルメールだけが異質だ。なぜ彼だけが? そして、なぜ他の画家たちは、こんなに渋い色彩なのか。フェルメールを評する「静謐な」という形容はよく見た。しかし、雑踏の中で見てすら、こんな心を蕩かすような甘さを伴う静謐さとは知らなかった。

後は、同時代の古楽器と工芸品のコーナーが良かった。デルフトブルーは、もう少しまとめて見てみたい。特に印象に残ったのは、金箔を貼った土台のついた、オウム貝の杯。バロックもいいなあ。

圧巻だったのは、会場を出たあとのグッズコーナー。「牛乳を注ぐ女」以外は付け足しです、と言わんばかりに、「牛乳を注ぐ女」をモチーフにしたグッズ「のみ」でスペースの大半は埋め尽くされていた。主催者、趣味悪い。片隅にあったオランダ土産コーナーで、ワッフルを買ってかじりながら帰る。

キオスクで見た東スポのグランプリファイナル「真央、6位」の見出しに、ちょっと焦って帰宅。男子シングルは見損ね、女子の中野友加里ちゃんからチェック。いつもながら、誠実な努力を写し取ったようなスケーティング。でも、点が取れない。本人が「努力と根性で頑張る」と言っている通り、それが持ち味ではあると思うけど、もっと「美しさ」に自信を持ったほうがいいんじゃないだろうか。なぜなら、フィギュアは、美のスポーツだから。「俺はかっこいいんだ」と自己暗示をかけ続けて、実際かっこ良くなりつつある高橋大輔の例もあるからね。浅田真央、ショートの不振は深刻。今シーズンは、キム・ヨナに明らかに負けている。そして、真央ちゃん自身が「勝てそうにない」と思っている感じが伝わってくるのがなんとも。続くキム・ヨナもジャンプのミスをつきあってくれるけれども、ジャンプを二つも失敗した真央ちゃんとは明暗を分けて、結局1位。6位になった真央ちゃんとキム・ヨナとの点差は6点弱。とはいえ、3位から6位までは同じ59点台。予想したよりはひどいことになっていなくて、助かった。(2008/01/03更新)