F1日本GP決勝

今はもう15日なんですけど、そろそろ書いておかないと書きそびれそうなので一応。いや、ライコネンをもちろん応援しているんだけれども、シンガポールでちょっと、今年の応援のモチベーションは燃え尽き気味というか。

シンガポールでせめて5位4点取ってればねえ。それを言うなら、スパでのあのクラッシュ。バレンシアでねえ。と芋づる式に引き出される不手際の数々を思うと、いくらウィナーが7人の混戦イヤーでも、今年の脱落は仕方ないのかな、と贔屓の引き倒しにも至らずにとぼとぼと引き返す私なのだった。

いや、富士スピードウェイ、曇ってはいたみたいだけど(かなり寒かったと思われる)、降らなくてよかったですね。去年つらい思いをしたであろう観戦ビギナーも、ちゃんとカイロを抱えていったんでしょうし。20億円の改修費と、法務部出身の高瀬由紀夫F1事業本部長着任は無駄ではなかったということですね。グロックトゥルーリも、まずまずの走りでした。

対照的に、基本的にはどうでもいいけど、一言書かずにはいられないほど不調のホンダ。「アグリをつぶしたのはホンダの意思」というグランプリトクシュウの記事に対し(読んだときは、よくこんなこと書いたなあ、と驚いた)、正式に抗議した模様。でも、このところのホンダはおかしいんなないか、と、F1の一記者も書いている。

中嶋(一貴)の名前がいまもサーキットで輝きを放ちつづけているのは、ホンダからトヨタへの転換をうまく果たしたからこそ。われわれの多くがスーパーアグリの名前が復活することを望んでいるが、それが実現しないという現実は、F1における「ホンダの伝統」が途切れたゆえと言えるのではないか。だとすれば本当に残念だ。(ルノー・ド・ラボルドリー)

まあ、勝てるようになれば、この手の体質批判、人格批判もおとなしくなるんでしょうけどね。ロス・ブラウンによる2年目効果が、来年はちゃんと現れるか。ガスコイン加入のフォース・インディアも。エイドリアン・ニューイーは、ここに来てちゃんと結果を出しつつあるところが、やっぱり一流なのね。ジャン・トッドに代わってチーム代表に就任したステファノ・ドメニカリは、同じ歳なので応援しているのだけれど、1年目云々を言う前に、ロリポップを復活させるかどうか、みたいな単純な決断もできないみたいなので、ちょっとイライラ。ライコネンともいまいち折り合い良くないそうだし。

で、非力なチームを、どさくさにまぎれてとはいえ、2勝させちゃったアロンソ。「風格」っていう面では、紛れもなく現役ドライバーNo.1。チャンピオンたる資格なら、もちろんライコネンだって持っているけれども、あの子は基本的に、ドライバーという一職人さんに過ぎないと思う。それが魅力でもあるし。苦労を重ねながらも、それぞれの性格に磨きをかけている二人。2005年みたいな、アロンソライコネンのチャンピオンシップ争いが、もう一度見たい、と切に願っている。

ハミルトンは、ここにきてちょっと「去年優勝できなかったのも、運ではなくて、この人自身に問題があったんじゃないか」と、過去に遡って評価を下げている。「横綱昇進は、もうちょっと修行してからね」ってな感じ。「なりふり構わず」のミハエルを、人々はかなり大目に見て許してきましたが、それは、彼に積み重ねてきたものがあったから。「なんやかんやいっても奴は偉いよ」という。ハミルトンの場合、現時点ではまだ、良い点(車とか)は他人に負っていて、悪い点は彼固有のものに見える。

ってことで、今年は優勝はマッサでいいんじゃないかなあ。ライコネンファンとしてはつらいけどさ。ハミルトンが残り2戦勝たない限り、年間最多勝だし。ファステストを2回も獲っているのは立派だよね。

ライコネンは既に、現在の時点で、年間ファステストラップ回数歴代1位タイだそうな。しゃかりきになってファステストを取りに行ってたのは、実は記録狙いだった、なんて、キミに限ってはなさそうだけど。残り2戦、頑張って上乗せしてください。っていうより、勝ってよね、ほんと。

あ、最後になりましたが、クルサードの生の勇姿を拝みに行った師匠、ご愁傷様でした。