昨夜は2月の宴会2晩目。鳥を食す。歌う。ここ10年以上歌わずにきたのを歌う方向に切り替えてみたところ、キーがかなり下がっていて、かつてトップソプラノだったのが、アルトの上くらいまでしか出ない。裏声の切り替えがうまくいかない音域がある。おなかへにゃへにゃで声量も足りない。クラシックの合唱系の声の出し方しか知らずにきたけれど、地声での歌い方も覚えてみたいもんだ。自分の中で、上手にできなくてロックがかかっている行動を、それに気付いて動かしてみるのは、やってみると大概面白い。むしろ、本当に面白いのは、起爆装置と出会うことなんだけれども。会合の新たなお誘いがあって、「都合がつけばいきます」と答えたものの、後で流れてきたFAXを見ると、結構な会費がかかる。うーん、この関係は、出るなら全て出る、出ないなら公平に出ないようにしなくては。

今日のお昼は、5年ほどデスクを置かせてもらっていた会社の知人がPR関係の会社に転職したとのことで、予定を合わせて麹町。15年ほど前この辺りに勤めていて、それ以来縁のなかった場所だが、このところちょくちょく出向く機会が。5年ぶりの再会になる相手は、ほとんど外見変わらず。気取らないお人柄もそのまま。「いざとなったら、駐車場の誘導でもやるさ」という言葉に、無駄な気負いや恐れの感じられない人である。「興味あるなら、春から始まる広報の講座あるけど、どうよ」と勧められる。基本的に、会社負担で費用を出してもらえる人たちのための講座。無駄でも出てみたくはあるが、まだいろいろ不透明。こちらからの打診に対しては、人を紹介してくださるとのこと。もしかすると、年賀状のやりとりだけで、二度とお会いすることはないかもしれない、と思っていたが、こうして接点ができてお会いすることになるというのは、やっぱり、多少は縁がある人だったんだなあ、と感慨を覚える。

原宿に移動して、今年初の美容院。いつもの大山さんがパリ研修でしばらく戻られないとのことで、久しぶりに須永さんに切っていただく。頑強に、美容師らしい外見にならなかった人だが、このごろとみにこざっぱり。ふっきれたのかな。見習いさんだった頃からのつきあいなので、向こうは「緊張します」。こちらはお姉さんとお母さんの中間くらいの気分である。二輪の免許を取るんだという話をしたら、「いいですね!うちの母も、何年か前、ちょうど同じくらいの歳のときに免許取ったんですよ」ってことは、お母様はまだ40代。ある日突然、カワサキの400ccのバイクにまたがって、息子の前に現れたそうだ。「やっぱり大型バイクに乗ってほしいなあ。きっと似合いますよ」と嬉しいことを言ってくれる。自分で作詞作曲する本好きの子なので、何かお勧めの本は、と尋ねたら、新刊ではないけれど『真説 ザ・ワールド・イズ・マイン (1)巻 (ビームコミックス)』というマンガに再びはまっているとのこと。読んでみよう。こちらからは『エグザイル/絆』をお勧めしておく。話に夢中になっている間に、いつのまにか頭が出来上がっている、ということは、つまり上手になったのだ。以前切っていただいたときは、鋏捌きに迷いありまくりだったからなあ。出来上がりも上々。ちゃんとこの人独自のイメージが見え、ちゃんと似合う。育つこどもは、この場合素直に嬉しい。

夜は夜で、飲みで浦安。このところお世話になっている異能の人。仕事の話ってことだったが、単なる飲みだった。私より一回り年上で、私より地に足のつかない、珍しい人である。仕事にしゃかりきにならずとも収入がある程度保証された恵まれた年月を送り、その収入が途絶えることを頭でわかっていても、いまだに実感がない危ない状態、と見える。集めた分厚い資料に「稼がなきゃ」という努力が感じられはする。後は実際に「商売の海」に乗り出すだけ、という点で私とまさに同類。人と知り合いになる、人を集める、という点で、他の人にない才能のある人だが、まあ、二人で会うのは今後なしだな。この人に会うために、帰省を明日に延ばしちゃったんだよなー。

もしかすると、一週間通しで、肘掛椅子に寝ちゃった? 今週も人にたくさん会った。