仕事が終わらず、気がつくとまたしても肱掛椅子で眠り込んでいた。眠り込むくらいなら、ベッドに行ったらよかった。椅子と棚の関係で首と背骨が痛むので、骨が変形する前に、旅行用のエアクッションを買おうかしら。(『首枕 旅行用品 ネックピロー トラベルクッション オンザクラウド』)

『トライアングル』が好調を維持している。谷原章介という人、私が見たドラマではいつも、「外見はかっこいいけど中味の薄い男」の役柄で出ていて、確かに似合うんだけど、ちょっと可哀想な気もしていた。が、昨夜の『トライアングル』で、衝動的に人を殺して追い詰められるという、今までになかったシチュエーションの彼を見て、この人には、硬派で無骨な、男の友情系の(私の好きな香港ノワール系の)役柄をもっとやってほしいなあ、と思った。来週は佐々木蔵之介にスポットライトが。吾郎ちゃんの寝返りは、絶対ダブル・スパイだよね。「成熟しない」「KY」は、むしろ、この人の芸風になりつつあるか(フレッツ光木村拓哉とのCM、好きだ)。今書いていて気づいたが、つまり私は、このドラマに「銃弾の炸裂しないプチ香港ノワール」を見ているのね。女性は聖なるものだが、基本的には男たちのドラマであるという点において、広末涼子風吹ジュンもほぼ文句なし。気ィ強そうで苦手だと思っていた相武紗季も、下手な自己主張なしで可愛い妹を演じているし。

改めて音楽もいい。誰かお偉いさんの罪をもみ消した疑いが濃厚になってきたが、「ありきたりの犯罪ではなく、何か深く重大な事情が隠れている」ことを予測させるのは、音楽の印象によるところが大きい(これで「大物議員のドラ息子がつい殺してしまった」程度なら許さん)。

話は変わるが、先日の取材費の削減に加えて、部全体の予算削減(詳細は不明)と、人員の半減のニュースがメールで流れてきて、かなりブルー。つまり「削減しても構わない」という程度の認識しか与えられなかったということだ。一番目立つ案件で成果があげられなかったので、それが全体の印象を左右したのだろう。自分の責任が他より重いとは思わないが、各種頑張ったのは自己満足に過ぎなかったか。まあ、HPだけはきちんとケリをつけなくては。なぜか来期も、HP予算だけは満額回答が出た模様。まあ、自分が引っ張ってきたデザイナーさんの仕事が来期も繋がるなら、それでいいか。骨組は変わらないだろうし。

自己満足に過ぎなくとも、自分には得るところがあった。無理やり仕事を押し付けられたわけではなく、自分がやりたくてやったことだ。今後履歴書を書いて就職活動をするかどうかはわからないが、少なくとも、派遣かバイトの一つや二つはやることになる。「形にして残す」=「履歴書に書ける」ということは、常に頭にあった。企業の中での仕事ではなくとも、「未経験」とは言わせない程度の形は残せるのではないか。人品に説得力のない自分は、この手で生き延びてきたのだ。やりがいのあることを、誰も面倒がってやらないというシチュエーションは、中年女性には有り難い。そして、スローガンは上がったけれどそのまま立ち消え、という場面をいろいろな場所で目撃して、「実行する」ことは、怠け者の自分にとってだけではなく、誰にとっても面倒だということがわかったのも収穫。「やれ」ば、十分太刀打ちできる。臆する必要なし。

懐と時間のやりくりは苦しいが、事態がどう転んでも、結構面白くやっていけそうな感じではある。後は、たまに楽しく甘えられる場所があれば有り難いけれど、こちらは期待できないだろうなあ。ま、ハードボイルド(もどき)な自分に酔うのも、楽しくていいけどさ。