frenchballoon2009-05-03


恒例の同窓会@銀座。HPが片付かないし、この春慢性化しつつある軽い頭痛(目の乾きが伴うのがなんか嫌)がするので、ちょっとどうしようかと思ったけれど、年に一度の恒例行事なので、情報収集も兼ねて出かけることにする。

1件目は東銀座の「ダルマサーガラ」(http://r.gnavi.co.jp/g981500/)。南インド料理。昔同居してた子が南インドが専門で(カナダの大学院に留学してしまった)、よく豆カレーとかインド式のチャイを作ってくれたから、ちょっと思い出した。17種類3,350円のコースはちょっと重いだろうということで、5種類?くらいの料理を7人でシェア。ほどよく辛く、美味しかった。飲み物が高かったにもかかわらず、一人2,200円くらいしかかからなかった。祭日でさほど目立つ場所にあるわけでもないのに、外人さんも含めて結構お客さんが次々と来る。混んできてからやっと、首都高を見下ろす窓側の部屋を開放したのが、ちょっと不満。

1時間半で切り上げた後は、このメンバーで何度か来たことのある「椿屋珈琲店」。無人の3階に通される。この店にこんなに人がいないのは初めて。なので、心置きなく写真を撮って回った。E-520は、このところISO800を標準にしているので、薄暗い照明でもかなりくっきり写る。少しずつ慣れてきたかな。一瞬でピントが合うのは、この高いレンズのおかげなんだっけ? でもやっぱり、GX100ほどは「がち」っと合わない。ホワイトバランスは、お任せは無理。まあでも、これはGX100でもこまめに調節していたし。フラッシュは、とりあえずはあまり光らないようにしていい感じになったけれど、まだちゃんとわかってやっているわけではない。

7時に入って延々11時まで。7人のうち子どもがいるのは2人だけで(なんと未婚が4人も)、一番小さなお子さんも6年生とかなので、もう、たまに遅くなるくらいは全然平気ということである。親が週に一度介護施設に通っているという子が一人、そういう意味では、介護と看病でままならない、という状況になっている子は、有り難いことにまだいない。子宮筋腫で治療に通っている、という子が2人。できる場所によって治療が異なる、とか、病院はどうやって選んだ、とか、そんなことが7人の共通のテーマになるというのが、まあそういう年頃というか。若い頃大失恋をした子が「誰か紹介して」というので、ちょっと驚く。「なんでも面倒を見てあげたい」という。50代のむさくるしい「面倒見てほしい」男なら周囲に山のようにいるがしかし、この子の場合、優男が好きなんだろうからなあ。私が「誰かいないかなあ」と言っても、意外なことに誰も驚かない。「お兄ちゃん子だから、お兄ちゃんの結婚に影響受けたんでしょう」と笑っている。既婚者の子に「結婚式のときに、この人のこういう所を好きになりましたって言ってたでしょう? 実際結婚してみて、どう変わった?」と聞いてみたら、「え? あたし、そんなこと言ったっけ? 旦那のどこが良かったか? えー! 今となっては全然わかんない!」と元気なお答え。「結婚て、やっぱり、若いとき勢いでするものだよねー」。うんうん、と頷く一同。「これから結婚するとなると、自分の老後と相手の老後と親の介護と、考えざるを得ないよねー」。さらに頷く一同であった。

いろいろシンプルになる部分もあるんじゃないか、という気もしているけど。お互い若いと、判断の基準もぶれるし、選択肢がいろいろありすぎるから。自分自身の心境の変化については、むしろ、仕事での突破口が見えたことによると思っている。恋愛は元々捨てていたけれど、仕事は、本当に悩んでいた。食えるかどうか、ということよりも、方向性が見えないことについて。「今さら、悠長にそんなことを悩んでいるひま、ないだろ?」と思いながら、まあちょっとつらかった。それが、食える算段は見えないながら、自分自身の中のコアができたことで、本当に、生きていることが楽になった。仕事の上で「私」というものを解放することにだんだん慣れてきた頃に、間抜けなほどに愛情表現の大らか(ああ、なんて上品な言い方なんでしょう!)な男に会った。多分、「感情を外に出す」ということに感応したんだと思う。ということで、現在は、率直で間抜けな男が好みである。でも、私程度の愛情を「重い」と思うような男なら、要らない。

全般的に、「言葉」が「現実」にどう連動するか、連動させるか、を考えるのが楽しい(これは、「政治」と「詩」の関わり、という昔からちょっと気にしているテーマとも共通)。ちょっとずつ「現実化」を積み重ねてきたので、加速度がついてきたのだ。でも、この勢いが衰えると、元の「妄想オンリー」の世界に逆戻り。でも、「妄想オンリー」の世界に閉じこもっていた割には、現実世界でもちょっとは通用するじゃん、と思っていたりもする。

今になってわかる。去年がターニング・ポイントだった。30歳のとき以来だから、なんと13年ぶりだったことになる。今年はどう転ぶか不明。でも、きっかけをもらっただけで感謝しなくては。

知人から、この間相談にのってもらったお礼、ということで、手作りの篆刻の印章が送られてきた。なんか、こってりした朱肉みたいのの容器も一緒。多分、私の下の名前を刻してくださったんだろうな。嬉しい。あー、手作りでこうやってお返しできる趣味があるといいなあ。